ルンバ

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ルンバは、キューバの民間の間で親しまれる盆踊りのような位置づけのダンスです。
キューバに行くと街のそこここで昼下がりに庭先などでみんなで太鼓を囲んで踊って歌ってお酒を飲んで楽しむ姿を見ることができます。

ルンバには、3つあります。
1つめは、ヤンブー
2つめは、ワワンコー
3つめは、コルンビア

ヤンブーは、3・2のソンクラーベをゆっくりした感じのクラーベです。
一番古いダンスで、女性が主役のゆっくりでエレガントな動きを披露するダンスです。
男の人も一緒に踊りますが、あまりにゆっくりなので わざと歩けない老人の真似をして女性にしな垂れがかったりするようにしたりして。
美しい女性との掛け合いを楽しみます。

ワワンコーは、男と女の参加型ゲームのようなダンスです。
テンポは、ヤンブーより少し早いです。
クラーベは、ルンバクラーベ「ぱ・ぱ・ぱう・ぱ・ぱ」。
キューバでは初めてルンバを習ったときは、先生と一緒にこのフレーズを言いながらステップを踏んで練習しました。
「ぱ・ぱ・ぱう・ぱ・ぱ」の「う」が、休符を意味します。

まず男の人は男らしい雄々しいポーズをしながら踊り出します。
女性も腰を振ったり胸を動かしたりしながら男性を誘惑するように動きます。
そのうち男の人が隙を見て女性の股間にめがけてタオルを投げたり、片手で鋭く何かを投げつけるようなポーズをとります。
そして女性は、そんな男性の動きをすかさずチェックして自分の股間をスカーフやスカートや手で蓋をして防御。すると女性の「勝ち」。
これが見落としてしまって、男性の攻撃を防げないと女性の「負け」。
ストリートの溜まり場などでみんなで囲んでこのゲームのようなダンスをみんなで観戦しワイワイガヤガヤするのがキューバ人の楽しみです。

コルンビアは、男の人が男らしさ・男の色気・インテリジェンスなどをダンスによって表現するためのダンスです。
女性が踊ることは、今の世の中は特に禁止はされていませんが、このリズムでの基本的な主役は男子です。
テンポは、3つの中で最も早く。
8/6拍子のルンバクラーベです。

青森の津軽三味線や福岡の黒田節、沖縄の島唄など日本に様々なその地方独特の気質と味を伝える音楽の訛りがあるように、キューバのルンバもまさに同様の強い訛りを持っています。
この訛りの根本にあるもの。
それが、クラーベです。
キューバのクラーベは、アフリカから渡ってきた3・2のノリを元にしていると思われます。
このクラーベこそが彼らの「心」であり「血」であり「節(ぶし)」です。
キューバ人(特にアフリカ系)が、パーティなどで盛り上がると手拍子でこのクラーベを叩き即興で歌ったりして盛り上がります。
歌のプロでなくても音痴でもガラガラ声でもとにかく関係なく、このクラーベのリズムにのせて冗談やその時思いついたことなどを声に出しみんなで盛り上がります。
この感覚は音楽というよりも、むしろもっと超越したいうか、原始的なというか、習慣であり、馴染みある宴会芸であり、当たり前の家族の団欒であり、まさに「故郷」そういう感じです。
例えば、浅草の人が、祭囃子を聞いたらいてもたってもいられなくなる感じと同じ。
例えば、沖縄の人が、三線の踊り出すリズムを弾いたらどうしても座っていられなくなる感じと同じ。
私にとっては、長崎おくんちのシャギリ(祭の笛の音)が、そんな感じです。
私は、自分ではシャギリも吹けませんし、おくんちも小さい頃に出て以来出ていません。
でも自分が上手に踊れるとか歌えるとか楽器を弾けるとかそんなこと関係ない。
実際に上手にルンバが踊れたり、綺麗に歌えたりする人は、一握りです。
キューバ人だからってみんな踊れるわけじゃない。歌えるわけじゃない。
でも、そういうことじゃない。
歌えなくても踊れなくても、もう聞いているだけで、触れているだけで、そこにいるだけで、圧倒的に故郷を感じる。
ルンバはキューバ人にとって、そんな感じの存在です。

だから、日本人でもあまりかしこまらず、引け目を感じることなく「あ、この難しい拍子木は、お祭りのお囃子みたいなもんなんだな」と思ってみんなで仲良く一緒に楽しんじゃっていいと思います。
たまにキューバを愛するあまりに「下手くそ」とか「本物じゃない」とか言ってくるマニアの人もいるかもしれません。
でも「下手でも日本人でもこの場でみんなと楽しむ」それこそが本当のルンバの楽しみ方だから私は大丈夫!と思って堂々と楽しんでください。


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